生産性を上げるにはどうすればいいの?その2

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1月5日のブログで生産性をどうしたら上げられるかについて書きました。

 

働き方改革により、過度な長時間労働は禁止されることになりましたので、仕事の質を上げていくことが今後は求められます。

 

今回もどうすれば企業の生産性が向上するかについて考えていきたいと思います。

 

生産性向上で私が注目しているのは「マインドフルネス瞑想」です。

グーグルやゴールドマンサックスといったアメリカの企業が職場で取り入れたことで一躍有名になりました。実験データによれば、業務の生産性が約20%も向上するとのこと。

ドラゴンクエストのゴーレムの得意技に「めいそう」がありますが、おおむねそれと同じ効果があると言えます。

 

私も毎朝、起きたらすぐにストレッチをして、約8分間、マインドフルネス瞑想をしています。マインドフルネス瞑想の習慣を身につけるようになってから、確かに生産性や集中力が20%ぐらい向上しましたし、疲労や肩こりなどが減少するようになりました。

 

朝起きてすぐの時間は頭が働きませんから、ストレッチとか瞑想とかに時間を使うのは効率的です。

 

やり方はとても簡単。

 

①あぐらをかいて座り、背骨をまっすぐに伸ばす。

 

②ぼんやりと薄目で1メートルぐらい先をみつめる。

 

③鼻から息を吸って、口から息を吐く。息を吐くときに「ひとーつ」と数を数える。

 

④呼吸に集中し、10まで数えたら、1に戻る。合計20~30まで数える。

 

たったこれだけで生産性が20%もアップするわけですから、やらない手はないと思います。

 

昼食後は特に眠くなったり、集中力が低下しますから、社内で車座になって、やってみるのもよいと思います。

 

 

 

 

 

 

社員から子の看護休暇取得の申出があったとき、どうしたらいいの?

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近年、働きながら子育てをする社員が増えたことで、子の看護休暇取得に関するご相談が増えています。

 

基本的なこととしては、

小学校就学の始期に達するまでの子を養育する社員は以下の事由により、子が1人の場合は1年間につき5日、2人以上の場合は1年間につき10 日を限度として、子の看護休暇を取得することができる。

 

①負傷・疾病にかかった子の世話

②子の予防接種や健康診断の受診

 

と定められています。

 

子の看護休暇と年次有給休暇とでは、取り扱いが全く異なっているため、企業として注意が必要です。

 

特に、子の看護休暇は当日の朝に「休みたい」と連絡が入るケースがほとんどです。したがって、口頭での申出になるケースが多く、育児休業法の通達でも、「子の看護休暇は緊急を要することが多いため、電話などの口頭による申出でも認めなければならない」と定められています。

 

また、子の看護休暇の申出は、業務の繁忙等を理由に拒否することはできません。年次有給休暇と違って、取得日を変更する権限も認められていません。

 

ただし、子の看護休暇の賃金は無給とする取り扱いは認められています。子の看護休暇を無給とするか、有給とするかについては、育児介護休業規程によりますので、会社の方針をきちんと立てて、規程を整備していく必要があります。

生産性を上げるにはどうすればいいの?

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アベノミクスがスタートしてから、生産性を向上させた企業を優遇する施策が多く行われています。そのため、ここ数年、顧問先の巡回時に「どうやったら会社の生産性が上がるか」が話題となることが増えてきました。

 

まず会社の生産性を上げるために手っ取り早い方法として「会議の改善」があります。

 

会議の改善で最も重要なのは、無駄な会議をなくす、ということです。

 

「小田原評定」という故事があるとおり、無駄な会議が日本では古くから行われてきました。現在もさほど変わりません。「会議の理由、目的は何か」を明確にして、「会議を開くまでのことではない」「もっと短い時間でできる」と判断できるのであれば、そのような選択をすることがベストです。

 

会議に参加するメンバーの所要時間の人件費を一度算出してみてください。15人が参加をして、所要時間が2時間、1時間当たりの賃金の平均が1万円だとしたら、それだけで30万円になります。

 

2番目に大切なのは、参加者の人数をしぼることです。

参加者が多ければ多いほど、会議の生産性は低下します。アメリカに「ピザ2枚ルール」というのがあり、参加者を2枚のピザで満腹になる人数まで抑えるのが効果的と言われています。多くて5~6人ということでしょう。

 

3番目に大切なのは「ブレインストーミングはやらない」ということです。

 

ブレインストーミングとは、

判断・結論を出さない

ユニークなアイデアを歓迎する

質より量を重視する

アイデアを結合させる

というルールを決めて、新しいアイデアを生み出すことを目的とした会議手法のことです。1950年代に考案されて以来、世界中で行われるようになり、日本でも実施している企業が少なくありません。

 

実は、心理学者のエドアルド・サラス博士などが行った多くの実験結果により、ブレインストーミングは創造性や効率の点で全く役に立たないということが明らかになっています。

 

その理由は

社員である以上、組織の上下関係を無視して発言できない

大勢の前で意見を言うのに抵抗がある

発言力がある人や上司のアイデアが褒められやすい傾向がある

他の人がやってくれるだろうと自然にやらない人が出てくる

などのためです。

 

では、会議で新しいアイデアを出すにはどうしたらいいでしょうか。

 

それには、ブレインライティングという方法が効果的です。やり方は以下のとおり。

 

1 解決したい問題を決める

2 その問題に対するアイデアを、各自が10分程度かけて紙の上半分に書く

3 書いた紙を隣の人に渡し、自分もとなりの人から紙をもらう

4 渡された紙の下半分に上半分のアイデアの工夫点や評価、疑問などを書く。これを人数分繰り返す。

5 最後にすべての紙を集めて検討する。紙に書かれたアイデアが誰のものかは明かさない。

 

この方法であれば、組織の上下関係を気にすることはなくなりますし、大勢の前で意見を言う抵抗感もありません。

 

アメリカの大学の実験で高い効果が証明されていますので、ぜひチャレンジしてみてください。

昇給したけど、昇給分の賃金の支払いが遅れてしまった場合はどうするか

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賃金の昇給を行った場合、社会保険の月額変更届の提出が必要です。では、人事評価や繁忙などの理由で、昇給分の賃金の支払いが遅れてしまった場合はどうしたらいいのでしょうか。

 

例えば、給与が当月末日締切で翌月20日支払の会社のケースを考えてみましょう。7/1に(8/20支払分)に昇給したが、8/20支払分の給与に昇給分を反映できなかったため、昇給差額として翌月(9/20)に支払った場合です。

 

8/20~10/20の3か月間を算定の基礎とするのでしょうか、それとも9/20~11/20でしょうか。

 

答えは8/20~10/20でOKです。

 

ちなみに、3月(4/20支払分)に昇給をしたものの、人事考課等の影響で、4/20~6/20支払分の昇給差額を7/20にまとめて支払った場合も、あくまで4/20~6/20に支払った総支給額で社会保険の定時決定がされます。(つまり昇給差額は定時決定に反映されないことになります)

 

ご参考まで。

SRPⅡ認証の証書が届きました!

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当事務所にSRPⅡ認証の証書が届きました。

SRPⅡ認証とは、特定個人情報等の取り扱いにおける適切な安全管理措置の講じられた社会保険労務士事務所が、全国社会保険労務士会連合会から与えられる認証のことで、信用と信頼の証です。

 

これからも、個人情報を適正に管理していきたいと思います。

集団心理の話2

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12月8日のブログで集団心理についての記事を書きました。我々企業家にとって、集団心理を知っておくことは重要なので、もう少し解説をしてみたいと思います。

 

最近、小泉純一郎氏が全国で講演活動をしているニュースをよくみかけます。

 

講演内容は

「ドイツは脱原発に成功したので、日本は見習わなければならない」

「脱原発をしても、自然エネルギーで十分やっていける」

といったものですが、はたしてこれは本当でしょうか。

 

 

実は、脱原発を行ったドイツでは、電気料金が3倍になり、国内の工場が悲鳴を上げて、国外に工場を移転する産業の空洞化が進んでいます。

 

「原発=地震に弱い」と思い込んでいる人が多いですが、太陽光発電の方がはるかに地震に弱いです。また、日本は日照時間が短いため、太陽光発電は産業として成り立ちません。

 

自然エネルギーというと、いかにも自然に優しいというイメージを持っていませんか?

 

実際は真逆で、自然エネルギーほど自然を破壊するものはないのです。

太陽光発電は、全国の森林を伐採して貴重な水資源を破壊しています。火力発電所と同じ電力量を得るには2600倍の面積が必要で、その分環境を破壊します。風力発電も同じです。

 

中共が新疆ウイグル自治区で行った核実験により、福島で計測された1万倍の放射能(ストロンチウム)が偏西風に乗って日本に飛んできていたのですが、誰も問題にしませんでした。

 

放射線防護学が専門の高田純札幌医科大学教授によると、

「線量から判断すると、福島県民の甲状腺がんリスクは年間一千万人あたり一人以下となる。しかし福島県の人口は二百万人なので、だれも、この低線量で甲状腺がんにならない。」

とのことです。

 

石炭の産出国でエネルギーの45%を自給できる等の有利な条件がそろったドイツでさえ、経済は深刻なダメージを受けており、自給率が6%しかない日本が脱原発をすれば、どうなるか、想像がつくのではないでしょうか。

 

小泉純一郎氏を講演に呼ぶよりも、他に呼ぶべき人物が一人います。

 

それはウクライナ人のグレンコ・アンドリー氏。

 

グレンコ・アンドリー氏の動画

 

グレンコ・アンドリー氏のツイッター

 

小泉純一郎氏よりもずっと刺激的な話が聞けるのではと思います。

人事のプロが知らない本当の人事評価制度の作り方

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最近、顧問先などから人事評価制度に関するアドバイスを求められることが増えています。やはりどの社長さんも、「今の給与の決め方でよいのか?」という迷いをもっておられるのかもしれません。

 

 

 

これまで人事評価制度に関するいろんなセミナーを受講したり、書籍を読んだりしましたが、一番納得する答えを与えてくれたのが、一倉定氏の方法です。

 

一倉式の人事評価制度について、以下にまとめてみました。

 

ある高い業績を上げている会社の社長が言うには、

「うちでも、かつて合理的な賃金を目指して人事評価制度を導入したことがあった。ところが、人事評価制度による評価法をそのまま昇給にあてはめると、とんでもないことになって、とてもそのままで使えるものではない。仕方がないので、社員の氏名と現在の給料、学歴、年齢、勤続年数などを記入した一覧表を作り、『勘』できめてゆくようにしている。これが一番問題のないやり方だ」と。

 

この社長の言葉は、従来の人事評価制度の欠陥を最もわかりやすく表現しています。人事評価制度の評価項目を見ると、積極性・熱意・仕事に対する理解・協調性・計画性・統率力・責任感というようなものがその対象になっています。

 

これらのものは、明らかに貢献度でも業績でもありません。本人の資質や潜在能力あるいは人物のことです。それらのものが優れていれば、よい業績を上げられる可能性は大きいですが、それは業績に対する期待であって、貢献度評価でも実績の測定でもありません。

 

また、評価法そのものが全くおかしなものです。それらの評価項目の一つ一つは、一律に十点とか五点とかの点数が与えられていて、これを合計した点数によって評価しようとしています。

 

なぜ、積極性と計画性と協調性が、同じ十点になるのかという根拠が全く分かりません。これを考案した人は、この点についてあまり考えてもいなかったに違いありません。

 

その上、その点数たるや、評価する人の能力や性格、偏見、感情などによって、大小さまざまな不公平や誤りが織り込まれます。こんな不合理な評価をされ、昇給に差をつけられたのではたまったものではありません。

 

現実には、その不合理や不公平は、上司の調整で、ある程度は緩和(または拡大)されることになります。しかし、その上司の調整も『勘』なのです。これが、現在行われている人事評価と称するものの実態です。

 

では、昇給に対する正しい評価法はあるのか、ということですが、これは残念ながらないのです。しかし、正しい評価法がないからといって、誰も一律に昇給というわけにもいきません。明らかに会社に対する貢献度が違うからです。

 

正しい人事評価ができないかぎり、これは「勘」でする以外に方法はないのです。しかし「勘に頼っている」のでは、社員は納得してくれません。現実には、何らかの方法で、勘よりも良い評価をしなければならないからです。

 

貢献度の正しい評価はできないとしても、「会社に貢献すると思われる態度や行動とは、具体的にどんなことか」ということを考えて、あくまでも具体的な評価項目を定めることが大切です。

 

この評価に、社長自身の物差しによる本人の実績を合成して、貢献度の評価点を出すのです。評価点といっても、もともと数量化できないものを数量化するのですから、ムリもあれば不合理もあります。

 

会社は、社長の意図を実現するための指導が不可欠です。したがって、評価も社長の意図を実現するための考え方や行動に焦点を合わせる必要があります。評価項目は社長自ら筆をとって書くべきなのです。

 

大切なのは、入社後3年間は昇給に差をつけないことです。3年間はじっくりと見て、4年目にはっきりと差をつけるのです。こうすると、優秀な社員は納得し、差をつけられた社員はあきらめます。これを不満としてやめてゆく社員があるかもしれませんが、これはいたしかたないことです。そして、それを入社時によく話して聞かせておくわけです。

 

では、具体的な評価項目の例と点数のウェートづけ、運用方法についてですが、記事が少し長くなりましたので、今日はこの辺で。

半日単位の有給休暇はパートの場合はどうなるか。

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今年の4月に有給休暇5日取得義務化が施行されたことで、様々なケースの問合せが増えています。

 

半日単位の有給休暇については義務とされる5日の取得に含めることができますが、時間単位の有給休暇については含めることができません。

そのため、パートが半日単位の有給休暇を取得する場合、どのような取り扱いとなるのでしょうか。

 

例えば、6時間勤務のパートの場合、3時間が半日なのか、それとも正社員の所定労働時間の半分である4時間が半日なのか、迷われることはないでしょうか。

 

そして、パートの半日単位の有給休暇は、義務とされる5日の取得にそもそも入れることができるのかどうかという点です。

 

これについては、パートタイマー就業規則にパートも半日単位で有給休暇を取得できることを記載し、「所定労働時間の半分を半日単位の有給休暇とする」と記載すれば、義務とされる5日の中に含めることができます。

 

また、24時間稼働の会社の場合、日をまたぐケースもありますが、日をまたいだとしても、半日単位の有給休暇と認められます。

 

ご参考まで。

集団心理の話

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先日、ある社長さんとランチを一緒に食べたときに、お店のテレビにCOP25のニュースが流れていました。そこに、環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが映っていて、スピーチをする姿がありました。それについて少し述べてみたいと思います。

 

樹木の年輪の研究から、平安時代の頃は現代よりも3℃ほど気温が高かったことがわかっています。その証拠に、平清盛はマラリア(熱帯地方の病気)で亡くなっていますし、同時代の多くの人がマラリアで亡くなっていることも当時の文献で描かれています。

 

この時代は、中世の温暖期と呼ばれており、地球は温暖期と寒冷期を周期的に繰り返しています。

 

つまり、CO2の排出が原因で温暖化になっているのではなく、地球の周期性が原因で温暖化になっているわけです。CO2の排出量と気温の上昇に相関関係がないこともその裏付けです。

 

「南極の氷がすべて溶けたら陸地はすべて海に沈む」と言われていますが、南極の内陸部の平均気温は-40℃ぐらいのため、3℃気温が下がったとしても-37℃で、内陸の氷が溶けることはそもそもありません。

 

北極の氷は海の上に浮いているので、氷が溶けても海面の高さは変わりません。(アルキメデスの原理)

 

グリーンランドの氷は夏場に溶けて冬場に氷るのが大昔からずっと変わっていません。活動家の動画などでグリーンランドの氷が溶けている映像が流れていますが、すべて夏場に撮影されたものだそうです。

 

仮に6cm海面が上昇したとしても、海の波よりも低い高さであり、現代の治水技術で十分対応が可能です。

 

歴史の統計によると、温暖期の方が食料が増産されて争いが少なくなり、人類が繁栄するとも言われています。

 

氷は0℃以上にならないと溶けないことは小学生でも知っていることですが、大人がたくさん集まると、当たり前のことに気づかなくなったり、おかしな考えを抱くことがしばしばあります。

 

これを社会心理学では集団心理と呼んでいるそうです。

 

企業経営でもこれは当てはまります。

 

企業の意思決定において、多数決の決定ぐらい危ういものはありません。

 

ある名経営者の方が実践されていたことですが、全員が賛成する案は見込みがないとして取り下げることにし、幹部や社員が反対した案は、見どころがあるとして、前向きに検討するようにしていたそうです。

 

経営者が衆知を集めることは大事なことですが、常に「集団心理におちいっていないか」と自問し、冷静に判断をしていくことが重要と思う今日この頃です。

資本集約型産業と労働集約型産業の違い

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11月までとても忙しくて、ゆっくりする時間がなかったのですが、先日久しぶりに時間が取れたので、午前中は読書を少ししました。読んだのがこちらの本。

 

「『先見力』の授業~AI時代を勝ち抜く頭の使い方」(掛谷英紀著)

 

興味深かったのは、「危ない企業の見抜き方」について、書かれていた点でしょうか。

危ない企業の例として、NOVA、コムスン、アディーレがあげられていました。

 

まず、企業を考える上で大切なのは、資本集約型産業と労働集約型産業のどちらに当てはまるかとのことです。

 

資本集約型産業とは、わかりやすく言えば、投資によって製造原価を下げられる産業のことです。この場合、多額の広告費をかけて大量の製品を販売しないと、投資を回収できなくなります。よって、資本集約産業については、多額の広告費をかけることに、経済的合理性があると言えます。

 

一方、労働集約型産業とは、人間による労働力による業務の割合が大きい産業のことを言います。

 

例えば、英会話学校のNOVAの場合、「講師は外国人、レッスンは少人数」がキャッチフレーズでしたから、生徒の数に比例して人件費は増えることになり、規模が大きくなったからといって、利益率が変化することはありません。広告費だけが重くのしかかっていくことになります。

 

介護サービスであるコムスンについても、典型的な労働集約型産業で、大きな広告費を出していくことに経済的合理性はありません。

 

一番興味深かったのは、アディーレでしょうか。当社も法律(労働法)を生業にしている事務所であるため、とても参考になりました。法律事務所の場合、面会をして相談をする時間が労働のかなりの割合を占めるため、典型的なローテクビジネスといえます。

 

労働集約型産業の場合、規模の拡大を追求すると、かえってサービス(商品)の質が下がるケースがほとんどです。

 

東京で暮らしていた頃、通っていた近所のパン屋さんが、チェーン展開を始めたとたん、味が落ちてしまい、通うのをやめてしまったことも以前にありました。逆に、ミシュランで星を獲得するようなお店のほとんどは、席数が8席ぐらいしかなく、客層や商品などを絞ってビジネスを展開しています。

 

労働集約型産業の会社がいろんな商品に手を出して売上を拡大したとしても、あまり意味がないような気がします。規模の拡大よりも市場シェアの方がずっと大事ですし、自社の商品が市場でどれぐらいの需要があるか、という見定めも大事になります。

 

経営者にとって、先見力を身につけることはとても重要で、「危ない企業の見抜き方」以外にも役立つことがたくさん書かれていましたので、掛谷准教授の著書をおすすめいたします。