10月4日に2022年社会保険労務士試験の合格発表がありました。今年の合格率は、5.3%とのことです。
私が社会保険労務士試験を受験したのが12年前で、約1年勉強し、一発合格でした。成績も9割ほど得点していたので、上位の成績での合格だったと思います。
私が受験をした年は特に難問奇問が多かったと言われており、通常、選択式試験は3点以上ないと足切りに合ってしまうのですが、1点以上取っていれば救済措置が取られた科目もありました。
試験の点数が何点だったかは、予備校の答え合わせがあるため、試験当日にわかりますが、科目に救済措置が取られるかどうかは、合格発表の日までわからないため、はらはらな毎日を過ごした方も多かっただろうと思います。
私の場合、選択式試験はすべて4点以上取っていたことが分かっていたので、試験の翌日に、社労士の実務に関する本を3冊買って、新しいステップに目を向けていました。
選択式試験で救済措置が取られた科目は、たしか厚生年金保険法だったと思いますが、よくこんな重箱のすみをつつくような問題を作ったなと思えるようなひどい問題でした。
なぜ、私がこの悪問を満点取れたかというと、TACの公開模擬試験に全く同じ問題が出ていたからです。
社会保険労務士試験というのは、まず絶対に避けなければならないのは、足切りに合うことです。足切りに合わないためには、受験生みんなが解けるような問題は確実に正解をしなければなりません。逆に、みんなが解けないような問題は救済がかかる可能性が高いため、解けなくてもいいのです。
社会保険労務士試験の直前に実施された予備校の公開模擬試験の内容は、記憶が新しいため、みんなが解ける可能性が高く、私は重点的に勉強をしていました。受験者の大多数はLECとTACに通っているため、両方の模擬試験をおさえていました。
予備校には、私よりも受験年数が長く、知識も豊富な方がたくさんいましたが、そこまで思考が働かなかったらしく、本番の試験では足切りに合うか、何とか救済で合格したかのどちらかだったようです。
最終的には、「合格したい」という思いの強さが大事になります。
社会保険労務士試験でときどき耳にするのが、「社会保険労務士試験を一発合格した人の知識は薄っぺらで、苦労して何年も受験した人の方が知識が厚い」みたいな言葉です。
これは間違っています。エビングハウスの忘却曲線によれば、人間は1日後には74%以上を忘れており、1年後のことなどほとんど覚えてはいないからです。
また、サマセット・モームは「苦労は決して人間を高貴にはしない。」と言っていますから、1回で合格できるなら、その方がいいに決まっています。
ときどき、クライアントのご子息の受験のことで相談を依頼されることがあり、相談に応じています。ご家族の国家試験や大学受験の相談をしたいときは、私のクライアントであれば、ご一報くださればと思っています。